SV.PATH.INJ

このエラーは、作成または作成が行われるファイルの名前の一部として未検証のユーザーデータが使用されている場合に発生します。

脆弱性とリスク

この状況は、データインジェクションとの併用により、任意のファイル (/etc/passwd など) へのデータの挿入を許す可能性があります。また、ファイルインジェクションを使用してファイルおよびディレクトリを作成し、攻撃者が選択した名前が将来的な攻撃で使用できるようにする可能性もあります。たとえば、機密情報を持つファイルを世界中から読み取り可能な場所に作成するように攻撃者がアプリケーションを操作する可能性があります。

Klocwork セキュリティ脆弱性 (SV) チェッカーは、潜在的に危険なデータを生成する呼び出しを特定します。このような呼び出しは安全でないソースと考えられます。ユーザーは攻撃者になる可能性があり、ヒューマンエラーを取り込む可能性があるため、安全でないソースはユーザーが指定した任意のデータである可能性があります。

軽減と防止

すべてのユーザーデータを検証し、語彙的な値とサイズが許容可能であることを確認します。たとえば、ユーザー名がディレクトリ構造の一部である必要がある場合には、ユーザー名の英数字文字のサイズと内容についてチェックする必要があります。

例 1

コピー
     protected void doPost(HttpServletRequest req, HttpServletResponse resp) throws ServletException, IOException {
         String name = req.getParameter("userName");
         File userDir = new File("userFiles", name);
         File profile = new File(userDir, "profile");
         FileOutputStream stream = new FileOutputStream(profile);
         try {
             createFileWithSensitiveInformation(stream);
         } finally {
             stream.close();
         }
     }

SV.PATH.INJ が 20 行目に対して報告されています。'name' は HTTP 要求パラメーターからデータを取得するため、汚染される可能性があります (17 行目)。この値は、19 行目でファイル 'profile' の作成に使用され、'profile' は 20 行目で FileOutputStream の作成に使用されています。これを利用して、サーバーファイルシステム内の任意のファイルに情報が挿入される可能性があります。

セキュリティトレーニング

Secure Code Warrior が提供しているアプリケーションセキュリティトレーニング教材。

拡張機能

このチェッカーは、Klocwork knowledge base (ナレッジベース) を利用して拡張できます。詳細については、Java 解析のチューニングを参照してください。