SV.TAINTED.LOOP_BOUND
ループ境界として使用される未検証の入力
入力がユーザーまたは外部環境から受け入れられるときは常に、入力のタイプ、長さ、書式、および範囲を検証してから使用する必要があります。適切に検証されるまでは、そのデータは汚染していると言われます。SV.TAINTED ファミリーチェッカーは、コードでの汚染データの使用箇所を探します。
未検証引数がループ境界として使用されると、SV.TAINTED.LOOP_BOUND エラーが報告されます。
脆弱性とリスク
コードへの入力が適切に検証されないと、攻撃者は入力をアプリケーションが予期しない形で作成することができます。意図しない入力を受け取ると、制御フローの改変、任意リソースの制御、および任意のコードの実行につながる可能性があります。この種のチャンスがある場合、攻撃者は次のことを行えます。
- 予期しない値を提供し、プログラムクラッシュを引き起こします。
- 過剰なリソース消費を引き起こします。
- 機密データを読み取ります。
- 悪意のある入力を使用して、データを変更したり制御フローを改めたりします。
- 任意のコマンドを実行します。
脆弱コード例
コピー
void iterateFoo()
{
unsigned num;
int i;
scanf("%u",&num);
for (i = 0; i < num; i++){
foo();
}
}
Klocwork は 6 行目で指摘レポートを生成し、未検証の整数値 'num' が 5 行目での 'scanf' の呼び出しを通じて渡され、6 行目でのループ条件に使用できることを示します。この場合、汚染されている可能性のあるデータがループ境界として使用されます。これは、悪意のあるユーザーによって悪用される可能性があります。
修正コード例
コピー
void iterateFoo()
{
unsigned num;
int i;
scanf("%u",&num);
if (num > 20) return;
for (i = 0; i < num; i++){
foo();
}
}
修正コードでは、整数 'num' が 6 行目でチェックされてから、ループ条件として使用されます。